パニック障害を通り抜けて、今

パニック障害を患った私が寛解にまで漕ぎ着け、薬を抜くことに成功しました。その経緯を綴ってまいります。

(13)回復に向けての1番の問題点

パニック障害の患者の回復を妨げるのは、多分こういうことだ。

誰かの前で発作起こしたらどうしよう、誰かに迷惑をかけたらどうしようか、と思う。

不安が先に立ち、社会参加できないことへの焦り。

そうではないだろうか。

そのために外出ができなくなり、引きこもりがちになる。

気分転換ができず、落ち込みの螺旋の中に入ってしまう。

そうすると、回復を自分で遅らせることになってしまう。

私の場合はたまたま自衛官がたくさんいらっしゃるところに出向いたので、勝手に安心感を抱いていた。

後になってそのことを自衛官のある人に話すと、

「そういう考え方は、迷惑です」

と言われた。

そう言われてみれば、自衛隊基地は病院ではない。自衛官は救急隊員ではない。

勝手に思い込んでいた私が儲けていたわけだ。

私がパニック障害で悩んでいらっしゃる皆さんにお勧めしたいのは、自分が信頼できる人のいる場所に出向くことだ。

もちろん症状が悪い時は無理をする必要は無い。

今日は調子が良いかなと思える時に、すかさず出かけてみることだ。

この時注意するべき事は、医師の指示なく薬を減らしたり抜いたりせず、しっかり薬を服用していなければならない。

本当に回復期に入ると、時々薬を飲むことを忘れるようになる。それまでは自己判断で薬を減らしたり飲まなかったりすることは、症状を逆戻りさせる原因になる。

その日によって症状に波はあるが、薬を増やす事はなるべく考えない方が良い。

多少、具合が悪くても、手持ちの薬で乗り越えた方がいい。

薬を抜く段階で苦労することになるからだ。

私の知り合いで、パニック障害から立ち直れなかった人は、たいてい薬を増やしていた。