パニック障害を通り抜けて、今

パニック障害を患った私が寛解にまで漕ぎ着け、薬を抜くことに成功しました。その経緯を綴ってまいります。

⑼まずは全身の検査から

私を迎え入れてくれた医師は、私の話を丁寧に聞いてくれた。

そしてこう言った。

「わかりました。もしかしたらあなたはうちの科の患者さんかもしれません。でもあなたの体に別の病気が隠れている場合があるかもしれません。まずは2泊3日で全身の検査を受けて下さい」

医師は、池内の古賀総合病院に宛てて紹介状を書いた。

家に帰りそのことを告げると姑はまた慌てた。

「家の中のことをする人がいなくなると困る」

一言で言うと、そういう人だったと表すしかない。

娘たちがいる。夫は留守がちだ。私がいなければこの子たちはどうなるだろう。

私は通院で検査を受けることにした。

通常の健康診断に始まり、24時間心電図や脳のCT撮影など、初めて受ける検査がたくさんあった。そして私は医師が入院して検査を受けることを勧めた意味を理解した。

検査を受けるだけでとても疲れた。

しかし私は、帰宅する途中で買い物し食事の支度をし、家事をこなした。

すべての検査の結果が揃ったのは、一週間後だった。 連絡を受けた私は池内の古賀総合病院の内科を訪れた。

「あなたの身体は健康です。あらゆる方面から見て、異常なしです。カルテは精神科の方に回しておきます。次回からは精神科にお越し下さい」

異常なし、と言われた私は落胆していた。 切って取れる病気の方が良かったのに、と。

かくして私は精神科の患者であると診断された。