パニック障害を通り抜けて、今
⑴何が起こったの?
ようようの思いで、夫のいる部屋に行き、息苦しいこと、手足が段々冷たさを増していくことを訴えた。
夫は、
「何を言ってるんだ?」
という顔をしていた。
そこに姑がやってきて、私のただならぬ様子に気がついた。
そうしている間に、心臓がゴム毬のように収縮を始めた。
胸から「ボン!ボン!」という音が聞こえてくるような気がした。
心臓が破れるような恐怖に襲われる。
姑が近所の医師に往診を頼んだらしく、医師がやってきた。
手足が痺れる。
聴診器を折りたたんだ医師は言った。
「心臓だといけませんので、大きな病院に運びましょう。救急車を呼びます。私が同乗して行きます」
「え?」
と思いながらも、私は『死』を意識した。